自分は優れている人物(ジャンル問わず)だと思いますか?
もしくは、思ったことありますか?
私は、思っていました。
自分は、優れている方の人物だと。
だから、ほぼ常に周りを見下していました。男女問わず。
羨望のまなざしを向けられることが快感になり、傲慢になっていきました。
だけど、
本当の自分の実力は、だんだんと実は自分が一番良く解ってくるものです。
私は心の奥では、確かに感じてはいたのです。
本当は、大したことない事を。
だけど、プライドを保つため、幼少期のトラウマから、自分を大きく見せること、
本当の自分を隠すことで、
自分を保っていたのです。必死に。
すごい人間じゃないと、自分には価値がないと、
本気でそう信じていたから。
直近の会社の入社面接時、傲慢さMAXでしたので、
それはそれは自信に満ちあふれてました。
(ま、その自信は内側から輝く自信ではなく、ただの錆びた鎧をまとってるだけだったのですが。。。)
私の入社から少しして、後輩の女性が入社してきました。
私より年下で、TOEICほぼ満点のアメリカの大学出のエリートさんです。
貿易業務も携わっていたのですが、私の貿易知識の浅はかさ、英語の出来なさ、
仕事のスピードのなさ、すべて彼女によって丸裸にされたのです。
年下の後輩に。
「え?なんでこうなるんですか?これは・・・」って指導される。
『なんで、この人こんな事もわからないんだろう?』
という顔と口調で。(もちろん本人は無自覚です。)
わたし、ずっとその顔を周りにしてきたから。わかるのです。
ただ、彼女の能力は私と比べようもないくらい凄くて、
仕事すべてにおいての能力の高さを、認めざるを得なかったのです。
私が3時間以上かかったにも関わらず幼稚な内容の英文契約書を、彼女はたった
30分で完璧に仕上げるのです。
始めの頃は悔しくて、頼ったら負けを認めた気がして、残業して一人でどうにか仕事をこなしてました。
元上司にも、出来ると宣言していたので、やるしかないと思ってたのです。
今さら、出来ないなんて口が裂けても言えませんでした。
だって、『出来ないじゃなくて、やってないだけでしょっ』て、ずっと罵倒してきてたから。自分が今まで見下してきた人たちに対して。
だけど、自分のキャパを超えると身体が訴えてくるのですよ。
はじめは身体の訴えをかき消すように、イブクイックとレッドブルに頼ってました。
だけど、、ついに身体が悲鳴をあげて、人生で初めて、道ばたでぶっ倒れたのです。。。
真っ青な顔のまま、誰もいない道ばたでそのまま横になり、しまいに嘔吐しました。
そこから、色々あり社長の御配慮で上司が代わり、仕事量がだいぶ減ったのです。
それでも、やっぱり私にとっては、レベルが高い仕事内容でした。。
そして、ある日、彼女にお願いしてみたのです。
そしたら、あっさりその頼まれ事を引き受けてくれたのです。
まあ、完璧な仕上がりなのですよ、それが。
それから本当に楽になったのです。
仕事が早いのはもちろんの事、わたしの心が、楽になったのです。
『私は出来ないので、彼女に頼んでやってもらいました。彼女は本当にすごいから』って周りにも言ったのです。
出来もしないのに、本当はそんな実力なんてないのに、虚栄心から自分で自分を苦しめていたのです。
そこから解放されたら、本当に楽で楽で。。
ただ、
彼女は仕事は完璧に出来るのに、洗い物やお手洗いの掃除が少し苦手のようだったので、私は仕事をヘルプしてくれる代わりに、私が気付いたことを、出来る範囲で、嫌じゃない範囲でやろうと決めて行っていました。
私はこの彼女と素敵な会社から、おかげさまで、とても大きなことを学びました。
それは
賢者のふりして、なんと愚者だったのかと。
そして、
わたしは、ただの人間ということ。
そして、ただの人間なのに、愛されてること。
さらにさらに、
自分の知らない所で、誰かがフォローしてくれている事、
自分一人の力は、とてもちっぽけな事も、同時に学ばせてもらったのです。
余談ですが、彼女は実はCAになる事が昔から夢だったようで、でも叶う事なく、『何で能力があるのに落ちたのだろう』と思ってたみたいなのです。
私と出会って、なんで英語もそこまで出来ないのにこの人がCAになれたのだろうと、当初は私の事が
嫌いだったみたいなのです笑。(今では本音を言い合える私にとっては大切な人です)
だけど、彼女が後に言ってくれたのです。
「あなたは、私に持ってないものを持ってることがわかった。
だから、CAになれたんだって腑に落ちた。
いままで、ずっとモヤモヤしてたのがあなたのおかげで楽になった」と。
人って、ほんと、お互い様、おかげさまなんですね〜。
今日の言葉。
もし愚者にして愚なりと知らば、すなわち賢者なり。
愚者にして賢者と思える者こそ、愚者というべし。
「法句経」
今日もなっがい文章にも関わらず最後まで読んで頂き、谢谢啊